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平成14年 第2回定例会
私は、お許しをいただきまして、さきの通告に従い、区政一般について区長並びに関係部長の皆様方に質問を行わせていただきます。(「うまい、さすが」との声あり)
初めてこの壇上での質問を行わせていただきますが、改めて身の引き締まる思いでございます。ここに立たせてくださいました葛飾区民の皆様に感謝をいたしまして、議会、行政の諸先輩方からのご指導、ご鞭撻をいただきつつ、区議会議員としての職務を全うする所存でございます。何とぞよろしくお願い申し上げます。(「偉いぞ」「よし」との声あり)(拍手)
まず、人権についての質問を行わせていただきます。
21世紀は人権の世紀と言われております。私は、世界平和を望む一人といたしまして、国家を超えての人権意識を持つことが差別をなくし、国家間、個人間の平等な関係をつくることができる、共通認識が持てる時代が来たことを大変うれしく感じております。
50数年前、地球上で最大の戦争終了を機に、多くの国々は国連に集い、平和な人権尊重社会を築くため、世界人権宣言をはじめ人種差別・女性差別撤廃条約など積極的に取り組んでまいりました。さらに、平成7年から16年まで、人権教育のための国連十年として行動計画が策定されております。我が国も平成9年に国内行動計画を策定し、人権教育の積極的推進を図っている状況にあります。
これから日本はさらに国際化が進み、将来、国際社会の中で生活する子供たちのためにも、人種や宗教、性別、年齢、障害など、あらゆる違いを理解できる人権意識を持つことが必要です。また、弱い者への暴力は犯罪であり、差別は人権の侵害であるということを少しでも早く自覚することが、いじめなどの拡大を防ぐことになるのではないでしょうか。
そこでお尋ねいたします。
子供のころから自分を守るため、また、他者との関係をきちんと構築できる人権教育・啓発を行っていくことが必要と考えますが、ご所見を伺います。
行政はあらゆる立場で区民の人権を守ることを要求されております。そのために、相談機関に従事する職員をはじめ行政に携わる職員に対し、職務に対する専門性とともに、人権尊重の理念を理解し、実践するための研修が必要と考えますが、ご所見を伺います。
社会の中には、その実情が明らかになりにくいさまざまな人権問題があります。虐待を受けている子供たち、寝たきりの高齢者の中には、みずからの意思を十分に伝えられない状況に置かれている例があり、このような人権侵害は少なからず存在していると言われております。また、偏見などによる差別が存在していることも否定はできません。葛飾区では、どのようにこのような社会的弱者や少数者意見、要望などの聴取に努めているのか、答弁を求めます。
一昨年から人権に関する法律が続けて制定されております。その一つが、ストーカー行為の規制に関する法律です。
平成12年11月施行されましたストーカー規制法では、恋愛その他の好意感情が満たされなかったことに対する怨恨の感情を充足する目的で、待ち伏せや強制面会などのつきまといを反復して行うことをストーカー行為と規定しております。
本区において、この規定によるストーカー被害の届けは、平成13年で72件、今年14年は6月3日までで21件です。この数字は、警察に出されました被害届でございますが、葛飾区といたしまして、ストーカー被害者への対応をどのように行っているのか、また、警察との連携はどのようにとられているのか、答弁を求めます。
さきに述べましたストーカー行為の規定ですと、加害者が「恋愛感情で、ストーカー行為をしたのではない」と言ったとき、一体警察や司法はどのように対応するのか疑問が残ります。
ストーカー被害は、決して女性だけの問題ではなく、恋愛感情を持たない嫌がらせ、例えば、社内やご近所での人間関係のもつれなどから起こる場合も多く存在いたします。
昨日6月11日、東京都議会におきまして、ストーカー行為以外のつきまといを規制いたします迷惑防止条例改正案が提出されました。これは、恋愛感情を持ってのストーカー行為ではなく、悪意を持って特定の人やその親族に繰り返しつきまとうことや待ち伏せなどをした者を罰することができる内容です。
犯意については、「職場、学校、地域社会などにおける関係、売買、雇用、賃貸などの契約関係、または交通事故の不法行為関係に起因するねたみ、恨み、その他の悪意の感情を充足する目的」と規定しています。
本区では、このような恋愛感情以外のストーカー被害にはどのように対応しているのか、答弁を求めます。
ストーカー規制法のほか、児童虐待防止に関する法律、配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律が策定されております。これらの法律が施行されたことは、人権を尊重するすばらしいことでございますが、歴史的習慣や被害は被扶養者が多いという状況から、まずは、隠れていたものがほんの少しだけ見えてきたにすぎないのではないでしょうか。いずれも、国とともに各自治体が具体的な対応を図る責務があると強く感じております。
昨年10月からは、今まで家庭の中に隠されていた暴力に関して、配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律、略してDV法が施行されております。被害者に対する相談や一時保護に加え、保護命令が出せることになりました。
葛飾区のDVに関する相談件数は、12年度で190件に対して、13年度で254件と増えております。そのうち、一時保護をした件数は24件です。
今後は、保護命令後の自立支援も含め、自治体、福祉事務所、婦人相談員、警察署などの関係機関、NPOや民間シェルターとの連携と協力が必要であり、区としてのDV被害者への対応について、体制をより充実整備していくことが必要と考えます。
そこで、お尋ねいたします。
葛飾区においてもDVに悩む区民が多くいる中で、具体的な被害者支援制度などの導入の予定はあるのか、答弁を求めます。
児童への虐待に関しましても、一昨年防止法ができた以降も、葛飾区では、児童相談所に寄せられた相談も12年度では47件、13年度では105件と相談件数が増加しております。問題を解決するためには、児童相談所と地域の関係機関とのネットワークの構築による総合的な取り組みが必要と考えます。区としての具体的な児童虐待防止への取り組みについてお伺いをいたします。
今まで述べましたように、現状の人権問題は多様化また複雑化しており、今後、救済、保護を効果的に行うためには、各相談機関の緊密な連携により、迅速かつ効果的な相談体制を充実するなど、総合的な施策を講ずる必要があるかと考えます。葛飾区といたしまして、人権推進課を踏まえ、相談体制の充実にどのように取り組んでいくのか伺います。
次に、教育について質問させていただきます。
まずは、学校選択自由制でございます。
本区におきまして、学校選択自由制度は、区立小・中学校の通学地区のあり方に係わる懇談会にて、平成13年6月より議論をされております。その結果、いよいよ葛飾区におきましても学校選択自由制度が、中学校では15年度入学より、小学校では16年度入学より導入が決定いたしましたことについては高く評価をいたします。
学校選択自由制度の導入においては、特色のある地域のニーズが機動的に対応し、教育活動を促進し、各学校に健全な緊張感が生まれ、結果的に学区全体の底上げにつながることが期待されております。
各学校が特色ある学校づくりを目指し、さまざまな工夫を凝らしていくことは大変望ましい姿でございますが、持続した改善の取り組みは、供給主体による説明責任の徹底と、保護者や地域の方々が学校運営に参画しやすい仕組みが何より必要です。
児童・生徒、保護者だけではなく、地域住民に対しても情報発信を促進することにより、さらなる学校運営に参画しやすい仕組みがつくられてくるのではないでしょうか。
したがいまして、この学校選択自由制度の対応を補足するような意味を込めまして、質問をさせていただきます。
保護者や地域住民による学校運営参画の拡大のために、学校評議員制度の一層の効果的な活用を図ることが必要と感じます。
通例、評議員の人選は校長に任せられておりますが、小金井市、埼玉県の越谷市などは住民の公募制を併願している委員会もございます。千葉県安孫子市では、レポート審査で委員が選出されておりますが、現在、最年少は大学生であり、出身中学の評議員になっております。
学校選択自由制度導入において、今後、学校評議員の役割はさらに重要です。評議員制度の一層の効果を図るために、本区ではどのようなお考えがあるのか、具体的にお示しください。
また、児童・生徒や保護者が特色のある学校を選択するに当たり、入学前に学校を選択するのは無論、修業期間中での学校変更を可能とすることで、各校に健全な緊張感が生まれ、さらなる特色のある学校づくりになるかと考えますがいかがでしょう、ご所見を伺います。
学校選択自由制度の導入によって懸念される学校と地域の関係の希薄化の問題を防ぐため、保護者講師や地域住民講師など、保護者や地域住民が学校において授業を行う取り組みを積極的に行うべきだと考えますがいかがでしょうか、ご所見を伺います。
保護者、児童・生徒に対してのパンフレットによる案内、または学校授業の公開によって学校情報を周知していくことは当然でございますが、地域住民に対しての学校運営に携わる啓発活動はどのように行っていくのか、具体的な答弁を求めます。
次に、教育委員会について質問をさせていただきます。
以前、政府関係機関として臨教審は、教育行財政改革の基本方針の中で、教育委員会の使命の遂行と活性化を提言しました。これは、少なからず市町村教育委員会は活力を失っていると指摘したのです。教育委員会の自治意識の未成熟、閉鎖的体質が原因と言われておりますが、その大きな原因は、古く1956年の教育委員会制度の大改編ではないでしょうか。一方で、住民との直接的なパイプを切断され、他方で、予算原案作成・送付権の廃止など、独自の権限を縮小された区市町村の教育委員会が活力を失っていったことは必然です。
教育委員会の責任のみを問うことはできませんが、しかしながら、教育委員会の役割は大きく、活性化が急務です。教育長は、教育委員会の活性化をどのようにお考えになるか、お尋ねいたします。
教育委員会の活性化の一つの例といたしまして、中野区では、昭和55年に制定されました中野区教育委員候補者選定に関する区民投票条例がございます。さまざまな経過があり、4年ごとの準公選は、4回の投票で平成6年に幕を閉じ、現在は投票にかわる区民推薦方式を導入しております。現在も中野区では5名のうち2名はこの区民推薦方式で選ばれております。
中野区の教育委員会は、夜の教育委員会といたしまして18年前に始まり今も続いており、これは、春と秋の年2回、昼間は仕事で傍聴できない人のために、夜7時から2時間議論をしております。委員会の開催も週に1回と多く、公開を徹底しており、区民やPTA、教組との対話を重ねております。
比べ、葛飾区では、定例会並びに臨時会は月に2回程度、区民が参加しづらい昼間に開催されております。これでは、開かれた委員会からはかけ離れていると言わざるを得ないのではないでしょうか。
学校教育に対する信頼が揺らいでいる今だからこそ、教育委員会は区民の声を聞き、日常的に区民と委員会とが自分たちの教育について話し合える機会をつくり、その結果を教育現場に反映させることが求められているのではないでしょうか。
そこで、お尋ねいたします。
開かれた委員会とするために、教育委員会を夜間または土曜日、日曜日に開催すべきと考えますが、ご所見を伺います。
また、委員の選任方法のあり方ですが、将来、公募制も含め検討するお考えがあるのか、答弁を求めます。
次に、第二次経営改革宣言並びに行財政改革アクションプランについて質問を行います。
前任期中に、第一次経営改革をなし遂げ、その実績をもって再当選された区長は、第一次経営改革の成果に安住することなく、第二次経営改革宣言を出されました。その区長の行財政改革にかける決意と姿勢には敬意を表するとともに、与党の一員といたしまして、区長の方針を強く強く支持をいたします。
しかし、現在までに議会に示されております第二次経営改革宣言及びその実行計画であるアクションプラン素案を見ると、ビジョンの欠けた場当たり的なプランになっているのではないかと危惧せざるを得ないところが多くございます。
区長の提出された第二次経営改革宣言を支持しつつも、その成果がより実り多く、そして確実に実現するために質問を行わせていただきます。
提出されましたアクションプラン素案には、幾ら足りなくなるから幾ら削減しようという数字が示されておりません。財政の改革である以上、当然、具体的な数字、金額に基づいてプランを策定することが重要だと考えます。
今回のアクションプランは、第二次経営改革宣言で挙げた数値目標及び財政見通しで示されております131億円の財源不足を解消することを当然ながら命題としておりますが、数値がありませんと、このプランが心もとないプランと感じてなりません。
そこで、質問いたします。
現状で積み上げられている数字があればお示しください。また、このプランを実施することによって財政不足が解消できるという根拠をお示しください。
行政改革の核心は、各個別事業が一体幾らかかっているかを徹底的に見直すことではないでしょうか。従来の、区役所の立場から見て事務執行が効率的に行いやすいピラミッド型の組織体制ではなく、各事業ごとに組織を再構築し、それぞれの費用対効果を徹底的に算出し、その必要性と効率を検討するフラットな体制が必要です。
行政改革に関して定められた全体の数値目標は、各事業部ごとに振り分けられることにな りますので、各事業部がその目標数値達成を目指していくことで、区役所の職員一人一人 隅々まで行革の意識が浸透すると考えます。
第二次経営改革宣言の目標達成のための具体的なプロセスといたしまして、数値目標を設定した上で、徹底した行政評価を行うための事業部制の導入をいち早く実現していただくことを期待いたします。
また、行政改革というのは、単純に、幾ら足りなくなるから、全事業から単一に経費を削減するという単純なものであってはならないかと考えます。何が必要で何が不必要なのか、そして、何をあきらめて、何を活かすのか、そんな基本的な方向性が必要です。
現在、本区の行財政改革は、多くの区民の皆様のご理解を得ていると認識しております。しかし、個別の施策を見ると、改革の成果の裏返しとして、区民の方々から良識ある批判をいただくことも増えてまいりました。例えば、お金がないという理由で、学校の校舎と設備の老朽化が進んでいるのに、何の対策もとってくれない。自分たちの子供たちの安全性が損なわれている反面、一部の人しか利用しない旅行補助などの娯楽に関する施策は続けている、そのような批判をいただきます。
アクションプランでは、収納率を3%アップするとか、画一的に数値目標を設定している場合が多く見られますが、個々の取り組み項目により、それぞれ抱えている課題は違うものであり、このような画一的に目標を設置することは無理があり、区民の方々の理解が得られなくなってくると思います。この点におきまして、どのようなお考えなのかを答弁を求めます。
また、アクションプランを実りあるものとするためには、職員団体、各関係団体の理解と協力が必要不可欠であるということは言うまでもございません。実施計画をはじめ事務事業再構築などにおいて、職員団体などの合意が得られず、計画が先送りされたり、実施できなかった例も限りがありません。今回、このプランも従来の手法を続ける限り、同様な事態にならないかという不安が残ります。職員団体などに対しどのような方針で臨んでいくのか、答弁を求めます。
アクションプランは、財源不足の解決を目的としており、言うならば負の計画。しかし、我々の仕事は、区民の方々のサービスを削ることだけではなく、出おくれているまちづくりの問題、世界的にその必要性が増大していると言われる教育政策、そして、区長が推進されている子育て支援、この厳しい経済状況にあっても、支出を増やしていかなければならないことも仕事なのです。
区の本来の仕事は、区民の福祉の向上を図ることであり、そのためには、限られた財源を区民の皆様にとって真に必要な事業に経費を振り分けることが求められているのです。
本年は、実施計画のローリングの年でございますが、私は、人権や教育問題、子育て支援は人間の持つ基本的な分野であり、特に重点を置いて取り組むべきだと考えます。区長は、どのような視点に重点を置き、ビジョンを描いているのか。また、その計画の財源的な裏づけをどのように図るお考えなのか、お示しください。
第二次経営改革宣言にて再び改革にかかわられる区長が、一人一人の職員、議会、そして区民の皆さんが、ともに共通の現状認識と目的を共有して改革を推進できるよう、さらなるリーダーシップを発揮されることを祈念いたしまして、以上で私の質問を終わらせていただきますが、答弁いかんによりましては再質問をさせていただきます。
ご清聴ありがとうございました。(「よし」との声あり)(拍手)
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