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平成15年 第1回定例会
お許しをいただきまして、私は、葛飾・民主・自由・区民連合を代表し、さきの通告に従い、区長並びに関係部長の皆様に質問をさせていただきます。
まずは、行政改革について質問をさせていただきます。
本年度予算を見ますと、前年度対比、約9億7,000万円の減という厳しい状況のもとにもかかわらず、教育費、まちづくり関連費などは増額されており、我が会派が再三要求しております選択と集中の原則に基づいためり張りのある予算となっております。その点で、我が会派としまして、基本的には評価できるものと考えております。
しかし、内容を見てまいりますと、実施計画の初年度であるにもかかわらず、新規事業の少ない、新味にかけたものとの印象を受けます。本来であれば、地域振興部が計画をしております、学校跡地を生かしましたSOHO事業のような新しい発想に基づく積極的な事業こそ、現状を打破する施策として必要なはずですが、このような話が我々の耳に聞こえてこない現状に危機感を感じております。
役所内では、緊縮財政のせいで、職員の気持ちまで萎縮してしまい、積極的な発想が出てこなくなっているという話も伺います。特に、役所の中枢が行財政改革への取り組みに没頭する余り、役所内の英知が経費削減ばかりに向けられ、新しい施策を生み出す積極的な思考ができなくなってきているのではないかと危惧をしております。
もちろん、行財政改革の推進は最重大課題であり、今後もより一層力を注いでいく必要がございますが、とはいえ、義務的な仕事が多く、また、職員を解雇することもできない地方自治体という組織の制約を考えれば、本当に効果のある行財政改革とは、一人一人の職員の意識が高まり、現場に携わる一人一人から、さまざまな発想や創意工夫が生まれ、行政サービスが向上することだと考えます。
そのような問題意識から、今回は行財政改革は、以下の2点について質問並びに提案をさせていただきます。
まずは、区職員の研修制度についてお伺いをいたします。
現在でも、区職員の研修制度は、今までの講義形式から、一人一人が主体的に参加して意見、議論を行う参加型の研修へと改めてきていると聞いております。しかし、その内容を聞きますと、まだまだ民間企業の研修に比べ、質、量ともに劣っていると感じざるを得ません。
例えば、私が、学校を卒業いたしまして初めて就職をいたしました米国の通信会社では、入社直後、新入社員は、約2カ月にわたりさまざまな研修が行われました。その中心は、グループワークです。数人が一組になり、理想の商品を考案し、プレゼンをし、優劣を競います。プレゼンの日には、企画部から審査員が訪れ、個別に現実的な講評を行うことで、参加者のモチベーションを高めたりもいたします。
また、帰国後勤務いたしましたメーカーでも、数カ月に一度は泊まりがけで各部各課で参加型研修が繰り返され、我が社はどうあるべきなのか、新しい時代にどのような商品が必要なのかといった青臭い議論をぶつけ合う研修もございました。
このような研修が行われ、高い志を持ち、自分の仕事を見つめ直す機会を与えられるということに、大変うれしく感じたものです。
思うに、民間企業に比べ、自治体の性質上、教育や福祉からまちづくりに至るまで、自治体の業務は幅広く、また、公共のものである以上、民間企業よりもある意味志の高い、青臭い議論が必要なはずです。例えば、職員たちに、理想の自治体について構想を具体的にまとめさせ、区長や助役みずからがプレゼンを聞いた上で、彼らと議論するような研修ができれば、少なからず職員の意識を高めることができると思います。また、現業職や事務職ほか職務の垣根を超えて議論することも重要だと考えます。
このような困難な時代だからこそ、役所内の人材育成には投資を惜しまず、職員一人一人の志や仕事へのモチベーションを高めることができるよう、現在の研修制度を質、量ともに拡充すべきだと考えますが、いかがでしょうか。ご所見をお伺いいたします。
次に、職員の政策提案制度についてお伺いをいたします。
職員の政策提案制度に関しましては、行財政改革アクションプランにもその導入が明記をされております。聞くところによれば、本区でも、数年前までは形式的には存在していたようでありますが、職員が政策を提案することのモチベーションを生み出すことができず、形骸化した後に廃止となったように聞いております。
職員の政策提案制度は、民間企業では無論、中央、地方を問わず多くの自治体でも導入をされております。成功している組織の話を伺うと、提案制度のポイントは、次の3つが考えられます。
第一に、それを単なるアイデアコンテストではなく、日々の業務の中で感じる問題意識に基づいた、具体的な提案を対象とするものであること。
二つ目に、職員のモチベーションを保つためにも、すぐれた提案を行った職員には、一定の賞金を与える。その提案を本当に実現することで、提案者の達成感や名誉欲を満たすということが重要と考えます。
三つ目は、日々の業務の中で表に出てこない職員の創意工夫を吸収することが目的なわけですが、提案された施策を評価する際には、直属の上司や所属の部課長ではなく、それらと別個の評議会を設置し、そこで審議をすることが必要でしょう。
具体的な政策提言ほど、現在の組織的な怠慢をリークすることになってしまうことはあり得ます。仮に、内部リーク的な発想があっても、貴重な意見が組織的につぶされないようにすることが重要です。
それらの考えのもとに、職員提案の政策を審議する職員提案政策審議会の設置を提案いたします。例えば、現在ある民間の有識者により構成されている行政評価の外部委員会のメンバーに兼務をしていただいて評価を行い、すぐれた提案を行った者には、一定の賞金を与えると同時に、そのプランを実現し、仮に実現できない場合は、その理由を説明する。その提案の実現に際し、新たに組織や人員が必要な場合は、提案者をプロジェクトリーダーに任命するなど、職員が政策を提案する動機をうまくかき立てることができるような制度にしていただきたいと思います。
このようなことを行うことで、縮小や削減、廃止といった消極的な行革論に傾きがちな議論を、さまざまなアイデアに基づく積極的なものに変えることができると考えます。
次に、環境美化について質問をさせていただきます。
本区の環境美化においては、平成10年、ごみのない、きれいで清潔なまち宣言がなされて以来、さまざまな対策を講じられてきています。しかし、残念ながら、本区の駅前は、たばこをはじめとするごみのポイ捨てなど、マナー違反行為は依然として続いております。
いまだ変わらぬ本区の環境美化改善を図るには、啓蒙的手法の限界を認識し、根本的に見直す必要があると感じます。本区においても、いわゆるポイ捨て条例を施行すべきと考えます。
平成13年第4回定例会にて、鈴木 烈議員が触れられましたごみのポイ捨て条例導入について、改めてお伺いをいたします。
昨年、千代田区で施行されました生活環境条例、罰則付き路上禁煙条例は、だれもが記憶に新しいことと思います。この条例は、昨年6月の千代田区議会で成立し、区内の8カ所を路上禁煙地区とし、指定地区内で喫煙や吸い殻のポイ捨てをした人から、最高2万円の過料を取ることを定めたものです。(「2万円じゃ安いよ」との声あり)施行から数カ月、駅前のポイ捨てはほとんど見られなくなっているという報告がされています。
例えば、秋葉原中央通り歩道上のツリーサークル4カ所のたばこの吸い殻の数を検証いたしましたところ、条例が施行される3日前の9月28日には995本あったものが、条例施行後2カ月後の12月10日の調査には12本と、劇的に減少しております。
千代田区のほかにも、いわゆるポイ捨て条例が既に施行されている自治体もありますが、結果といたしまして、まちの美化改善は変わっていない自治体も多く見られます。例えば、新宿区をはじめ豊島区、足立区では、ポイ捨て罰金2万円を課したにもかかわらず、効果は見られていないとのことです。
では、なぜ千代田区が成功したのか、以下の2点が考えられます。
まず1点は、他区では罰金制度となっているのに比べ、千代田区では過料としております。罰金ですと、刑の確定が必要になり、警察はこのごみ、たばこのポイ捨てにおいては、残念ながら動いてくれていないのが現状です。比べ、過料は行政上、法律に違反したものに出されるお金。罰金とは異なり、区の判断で罰することができるのです。
第二の要因といたしまして、ポイ捨ては原則現行犯しか罰することができず、取り締まる職員がいなければ、この条例はまさに絵にかいたもちになってしまうのです。千代田区は、しっかとりこの指導員職員を配置しております。
つきましては、以下を提言をいたします。ごみ集積所の時間外投棄に関しまして本区は、ふれあい指導員制度がございます。この制度をさらに一歩進めて活用し、ふれあい指導員の方々を、ごみのポイ捨て条例指導員の位置づけを定め、違反者からの過料徴収の権限を与えるなどすればいかがでしょうか。千代田区の指導員も、何回かの研修後、指導員になったわけですが、特に問題が生じることなく、スムーズに業務が行われたということです。
千代田区のポイ捨て条例の施行に当たっては、世論は反対多数だったと思われがちですが、千代田区役所に電話やメールなどで寄せられた声は、7割以上が賛成派で、喫煙地区以外の住民からは、「まちがきれいで安全になるから、路上禁煙地区を広げてほしい」との要望が届いているとのことです。
これらの現状を踏まえて、啓蒙的手法の限界を確認し、千代田区の過料、指導員制度を参考に、実行力のある条例をつくるべきだと考えますが、いかがでしょうか。ご所見をお伺いいたします。
次に、教育について質問をさせていただきます。
新聞やテレビなどでは、子供をめぐる問題が毎日のように取り上げられています。その中でも、不登校の子供は依然として増え続け、大変深刻な問題です。
全国で不登校生徒は13万人と言われておりますが、本区におきましても、平成13年度では、小・中学校合計で329人の不登校生徒が存在いたしました。決して少ない数字ではございません。
文部科学省その他の研究物を参考にいたしますと、不登校が増える要因として、家庭のしつけの低下、親の単身赴任などによる生活環境の急激な変化、そして、教師との関係や学業不振など、学校生活の不適応などが挙げられております。こういった要因から見ましても、不登校の問題というのは、一つの対応策のみで解決されるわけではなく、さまざまな角度から検証すべきものでございます。
このような問題意識を踏まえまして、本区では、不登校問題をどのように対応していくのか、幾つか質問並びに提言をさせていただきます。
本区では昨年、いじめ・不登校対策検討委員会が設置されました。この委員会は、教育長を筆頭に校長会代表、教頭会代表などのメンバーで構成されております。会議進行の便宜上、現場の教職員、スクールカウンセラー、父兄の意見は、この対策委員会で議論する前に酌み上げられ、委員会の議論にさせられているとは思います。しかしながら、不登校問題について現場を一番よく知る教職員の方々と教育長らが同じ土俵で話し合う場が必要だと強く感じますが、いかがでしょうか。今後も、従来の委員構成でいじめ・不登校対策検討委員会が進められていくのでしょうか。お尋ねいたします。
また、この対策委員会で話し合われました不登校問題改善のための方策を一日も早くアウトプットをし、それらを各学校に配布し、不登校の解消に向け、具体的な取り組みを実施すべきと考えますが、いかがでしょうか。
昨年7月に、文教委員会にて数名の現場の先生方を招き、いじめ・不登校懇談会を行いました。先生方からは、いじめ、不登校をなくすには、常にアンテナを張り、子どもたちの状況を把握することが大切など、活発な意見が数々出されました。しかし、現実においては人手が足りないとの発言もございました。
確かに、人手と時間のかかることではございますが、不登校の初期段階における速やかな対応を図るため、教職員が不登校状態を放置せず、毎日の連絡、定期的な家庭訪問を行い、生徒とのかかわりを途切れないようにすることが不可欠と考えます。本区では現状、具体的に不登校生徒に対し、教職員がどのように、またどのくらいの頻度でアプローチをしているのか、その実情を教育委員会はどのように把握をしているのか、お尋ねをいたします。
人手が足りないということも事実だろうとは思いますが、横浜市におきましては、教師が家庭を訪問するかわりに、ハートフルフレンド家庭訪問という事業を行っております。これは、不登校で家庭に引きこもりがちな生徒に対しまして、臨床心理士などの指導をもとに、ハートフルフレンドという大学生を家庭に派遣し、状態の緩和を図るというものです。生徒たちも、年齢の近い大学生には比較的心を開きやすいという結果も出てございます。
この事業は、横浜市で平成11年度よりスタートし、昨年、75名の不登校生徒を、合計で945回も訪問をしております。効果といたしまして、訪問をした75名の不登校生徒のうち、22名の生徒が通常学級に登校するようになり、18名の生徒が指導教室に登校するまでに至りました。
この訪問対象75名の生徒は、末期の引きこもり、不登校という生徒が多いとのことで、その中でのこの数字は、ハートフルフレンド家庭訪問事業が、極めて効果の高いものであるということの証明ではないでしょうか。年間予算は約500万円程度です。本区におきましても、このような大学生を用いての不登校対策を図る事業を導入すべきと考えますが、いかがでしょうか。ご所見をお伺いいたします。
また、生徒だけではなく、不登校生徒を持つ保護者に対しての相談機関も必要と感じます。本区においては、ふれあいスクール明石にて、保護者の相談体制の充実を図っておりますが、さらに一歩進んで、待つだけではなく、こちらから家庭を訪問するアクションをとるべきと考えます。
今お話をしました大学生を中心としたハートフルフレンドは生徒の相談相手とし、そして、不登校生徒を持つ保護者の相談相手として、退職された先生方に家庭を訪問していただく事業を導入してはいかがでしょうか。また、不登校を克服しました卒業生などの体験談などによる講演会を開催し、不登校生徒及び、その保護者の意識啓発に努めることも必要と考えますが、いかがでしょうか。
ここまでは、不登校になってしまった場合の対策をお聞きしてきましたが、予備軍と申しますか、不登校になる可能性のある子を、いかにそうさせないかということも大切なことです。そのためには、スクールカウンセラーの果たす役割が大変大きいと思います。
スクールカウンセラーは、本区においては、週12時間勤務となっております。カウンセラーの勤務時間は、各学校の考え方で決められていて、8時出勤の学校もあれば、10時出勤の学校もあるのが現状です。当然のことながら、子どもたちは、1日のほとんどが授業です。このような状況のもとで、子どもたちとカウンセラーが十分に話ができているのかと疑問を感じます。学校によっては、放課後、予約制を導入し、スクールカウンセラーと話す時間をきちんと確保しているところもございます。
問題は、スクールカウンセラーの活用が各学校にゆだねられているというところです。学校の判断によって効果的、またはそうではないというところが出てくるのです。この実情を教育委員会は把握しておられるのかどうか。把握しているのならば、積極的に効率的なカウンセラーの活用を各学校に対し指導すべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。
通常、東京都で定められておりますスクールカウンセラーの配置時間は週8時間、それを本区の財政で4時間上乗せをし、本区では合計週12時間としているところは評価をいたします。カウンセラーの人事権は東京都が持っておりますが、本区が4時間財政負担をしているわけですから、人事権を東京都から本区に移すことも可能ではないでしょうか。
そろそろスクールカウンセラーの質の違いも見えてくるころです。ぜひ、質の高いカウンセラーを本区において積極的に配置ができるように、東京都から人事権を本区に移すように要望すべきと考えますが、いかがでしょうか。(発言する者あり)
いじめというのは、周りで見て見ぬふりをする子供がいる。これが、学校においてのいじめの特徴であり、常に教師がアンテナを張り、発見に努めなければなりません。しかし、不登校は、実際に学校に登校しないという目に見えての現実があるのですから、一人一人にきちんと指導することが可能なはずです。
本区の不登校生徒329人という数を重く受けとめ、本区においては、不登校生徒ゼロを目指し、一日も早い学校復帰、不登校に至る前の対応の充実など、不登校問題の取り組みを一層強化することを強く望みます。
次に、昨年4月に小・中学校に導入された総合学習について質問をさせていただきます。
この授業は、子供たちが各教科などの学習で得た個々の知識を結びつけ、総合的に働かせることができるような授業を目指しています。総合学習は、国が一律に内容を示してはいないので、それぞれの自治体、学校が創意工夫を発揮して行うことになります。
2003年2月発表文部科学省調査では、総合学習授業にて、公立小学校の過半数で英会話の授業が習熟度別で導入されているという報告があります。英語、英会話中心に学ぶ総合学習がよいという意味では個人的には思いませんが、果たして本区の総合学習は、生徒、保護者ニーズを酌み取ったものなのでしょうか。
全国でさまざまな施策が実施され、さまざまな選択枠がある一方で、生徒や保護者などのサービスの受益者ニーズも多様化しております。双方をしっかりと把握し、しっかとりマッチングすべきだと思います。それにより学校側、生徒、保護者側の理想の特色のある授業が行われると考えます。
地方分権、規制緩和の推進で、基礎的自治体の教育委員会の自由裁量度が増えることは喜ばしいことでございますが、一方で心配されるのは、教育の格差が生じないかということでもございます。
そこで、お尋ねをいたします。
教育委員会では、総合学習の現状をどのように認識されているのでしょうか。また、それを踏まえ、来年度どのような方針、対策で臨んでいくのでしょうか。
さらに、教育委員会は、生徒、保護者の総合学習へのニーズは把握されているのでしょうか。どのような手段で把握に努めているのでしょうか。
また、生徒や保護者の教育に対するニーズを知るためにも、本区におきましては、アンケート調査を実施してみてはいかがでしょうか。ご所見を伺います。
前向きな答弁をお願いいたしまして、以上で私の質問を終わります。
ご清聴ありがとうございました。(拍手)
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