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平成15年 第4回定例会
お許しをいただきまして、私は、さきの通告に従い、区長並びに関係部長の皆様に質問をさせていただきます。
まずは、母子家庭の母親のための就業支援について質問をさせていただきます。
東京都における離婚件数、離婚率は平成元年以降年々増加し、平成4年から連続で過去最高数を記録しております。離婚のうち約6割が有子離婚と言われております。
本区の離婚件数は昨年度では1,074件でした。離別だけが原因ではありませんが、平成12年の本区におけるひとり親家庭は2,936世帯であり、うち88%の2,589世帯は母子世帯であります。
平成10年の全国母子世帯調査によると、母子家庭は就労意欲が高く、8割以上は就業しておりますが、正社員として就業している者は5割程度にとどまっております。就業の経験がない、あるいは結婚後就業から離れてしまった、もしくはパート労働だったなどの理由で、母子家庭の母親が正社員として就業することが困難であるのが現状です。
平成12年度の総務省統計局が調査した結果では、母子世帯の月の平均収入は世帯人員3.17人で約21万円であり、平均世帯員3.24人の一般世帯の37万円と比較して大きく下回っていることがわかります。
1人当たりの年間所得に換算すると、母子世帯は一般世帯の約3分の1の所得となります。本区の児童扶養手当受給世帯は、平成15年3月現在で3,152人であり、生活保護を受けている母子家庭は424世帯で、全体の13.5%を占めます。このように、ひとり親家庭のうちでも母子世帯は特に収入確保に難があることがわかります。
以上のように、母子家庭の厳しい経済状況にもかかわらず、平成15年4月に施行された改正児童扶養手当法により、支給開始から5年間を経過した場合の母子家庭の母に対する児童扶養手当の一部減額措置が導入されました。だからこそ今後は、自立を目的とした就業支援が一層望まれるわけです。
現状の厳しい経済情勢のため、一層不利な就業状況に置かれている母子世帯の支援として、母子家庭の母の就業支援に関する特別措置法が平成20年3月末までの期限、すなわち5年間という期限をもって平成15年8月に施行されました。この措置法は、民間事業者に対する協力の要請並びに母子福祉団体などの受給機会の増大への配慮に基づく国の施策に準じて地方公共団体に対し、必要な施策を講ずる努力が求められているものです。
また、母子及び寡婦福祉法の一部を改正する法律では、母子家庭の母の就業の支援に特別な配慮がなされた自立促進計画の策定が都道府県に求められており、対策事業のほとんどは市、区が申請するものとなっております。また、母子相談員が母子自立支援となり、職業能力の向上と求職活動に関する支援業務が追加されました。これらを受けて、葛飾区でも母子家庭の母の就業の改善を目指した積極的な支援をすべきと考えます。
本区では現在、母子福祉資金や母子福祉応急小口資金貸付金制度がありますが、いずれも貸付制度のため、低所得世帯にとってはまだ活用しやすいものではないと考えます。
さきに申し上げましたとおり、母子家庭の大半は働いているのにもかかわらず収入が少なく、そこを改善されないまま児童扶養手当が削減されるわけです。措置法は、平成20年3月末までの効力であり、緊急性が高く、本区も早急に適切な施策を実行しなければなりません。
以下、お伺いをいたします。
1、本区では、母子家庭の母の就業支援に関する特別措置法に対して、どのような認識を持って取り組んでいるのか、お尋ねをいたします。
2、母子家庭の母親が訓練受講などの経済援助が受けることができる自立支援教育訓練給付と高等技能訓練促進費は、就労意欲のある母親に適応でき、自立に即した給付であります。ぜひ、本区でも取り入れていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
3、就職のための支援策の情報を得やすくするため、母子自立支援員の活動をさらに積極的に促進すべきと考えます。いかがでしょうか。
4、5年後、児童扶養手当の一部減額措置が導入することを認識していない母子家庭の母親も多く、行政は徹底的にこれを通知し、母親の意識改革を図るべきと考えますが、いかがでしょうか。
5、働くことにふなれである母子家庭の母親の職場復活のために、役所内などでのジョブトレーニングインターン期間などを設けてはいかがでしょうか。
母子家庭の母は、再婚しない限り、子供が成長するまで一人で生計を立てていかなければならず、その間、援助に頼るという状況はどこかで脱却しなければならないと考えます。今年4月に施行された改正児童扶養手当法により待ったなしで手当が削減されそうな中で、母子家庭が生計をしっかりと立てられるよう、今後は就業支援により、公助ではなく自助を促すところに行政のとるべき方向があると考えます。
次に、安心できる教育の場の確保についてお伺いをいたします。
近年、学校での教育活動の中、児童・生徒の事故、いわゆる学校災害が増加の途にあります。学校災害とは、学校での暴力事件、不審者の侵入犯罪や学校救急問題など多岐にわたります。
1960年から2003年までの43年間に全国で約800人の子供たちが学校災害のために死亡しております。そして、近年、児童、子供の数が減少しているにもかかわらず、学校災害は年間160万件を超え、一向に減少しないのが現状でございます。本区では、学校災害の被害は過去5年で156件と報告がございました。
全国の学校災害と言われる近年の例を幾つか挙げてみます。
2001年、池田小学校に出刃包丁を持った男が校内に侵入し、23名を殺傷した池田小学校殺傷事件。プールの排水口に背中からおしりを吸い込まれ、小学校5年生の女子が死亡した事件。このプールの排水口に吸い込まれる事件は、死亡に至らないまでもここ数年多発しております。このほかにも、柔道部の合宿中に水分補給をとらせなかったため、熱中症で死亡した事件。到底試合のできないような雷雨の中でサッカーの試合が行われ、生徒が落雷に遭い、両目が失明し、下半身機能全廃、手が思うように動かなくなった事件。体育のマラソン中、倒れた生徒をすぐに助けず、ただ保健室に寝かせていたため死亡に至った事件など多数あります。
学校災害の原因はいろいろあるでしょうが、その原因の一つに、今申し上げた例でもわかるように、学校での無理な運動で死に至るケースもあり、学校の生徒への管理も疑問視されています。また、学校の体裁のために救急車を呼ぶなどの処置をしなかったこと。校長が外出だったため、指示を仰ぐことができず、保健室で放置されたまま死に至ったという普通では考えられない原因も報告されています。
そして、教員たちに安全知識が徹底されていなかったのも原因の一つです。学校の教員養成課程に安全教育が含まれていないこと、小・中学校で適用されるべき安全基準も文部科学省で設けられていないこと、国の学校安全政策は、池田小学校に象徴されるように、通達行政、手引き行政の域を出ず、本格的な学校災害防止のための学校安全の基準の制定に向かっていないのが現状です。
このような問題意識を踏まえ、本区では学校災害にどのように対応していくのか、幾つか質問並びに提言をさせていただきます。
例えば、さきに申し上げたプールの排水口に吸い込まれて死亡した事件では、教育委員会が排水口をプール使用前にチェックしたにもかかわらず、この事件が起きております。施設の安全性については、教員や教育委員会のみではなく、しかるべき専門家に調べてもらうことが必要と考えますが、いかがでしょうか、ご所見を伺います。
また、授業中や部活中に生徒がけがをして救急車が必要なのに呼ばなかった、こんな調査結果が日本教育法学会で発表されております。騒ぎが学校の内外に広がるのを嫌ったのがその原因とも報告されております。救急車を呼ばないことによって死に至った例も全国的に数多くあるため、本区では、救急車を呼ぶ際の判断基準をつくることも必要と考えますが、いかがでしょうか。(発言する者あり)
また本区では、教職員各自の役割分担や救急対応の方法、避難誘導における危機管理マニュアルが平成13年に作成されましたが、各学校の独自性が考慮されるかについて新学期の確認、その後の検証の進捗状況はどのようになっているかお伺いいたします。
毎年、地震や火事災害を想定した訓練が全校で行われていますが、不審者侵入など防犯に関する避難訓練を全校で実施すべきと考えますが、いかがでしょうか。
学校災害の被害者、被害者の遺族や友達が我が子の命、友人の命を無駄にしないためにも、再発防止を望んでおります。
学校側が体裁などを気にせず救急車を素早く呼び、真実を伝え、学校に対して安全に関する指導をし、施設を専門家に安全確認をしてもらうなどで再発防止が可能になってまいります。
本区では、学校防犯に関してはCAP講習をはじめ防犯カメラ、防犯ベルも他区に先立って導入し、区外からは視察や調査にも多くの関係者が本区に足を運んでいることでもわかるよう、学校防災のハード面に関しては一定の評価をするところでございます。これからも学校安全確保に関して、本区は他区をリードする存在になるよう、そして何より安心できる教育の場を子供たちに確保するために、さらに一歩踏み込んだ施策に取り組んでいただきたいと思います。
次に、健全な行政改革についてお伺いをいたします。
行政改革は経常収支比率が多少は改善してきたとはいえ、依然として極めて重要な課題です。純粋に地方債残高は約400億円弱、今年度末には399億円になることになっておりますが、それ以外にも実質的な借金であります債務負担行為の将来予定残高も100億円に近い金額です。まだまだ行政改革のペースを緩めていくことは到底できません。
行政改革というテーマに沿って、私は今までこの場で事業部制の導入、職員の研修制度、政策提案制度について質問、提言をさせていただきました。今回は、健全な行政改革に関する質問の対象の一つといたしまして、本区の通勤支給手当にかかわりながら質問をさせていただきます。
本区の給与支給人員の数は、平成15年11月現在3,691人です。このうち電車とバス利用者は1,888人おり、毎月この職員の通勤手当は1カ月分の定期代の額で支給されております。年間の通勤手当として約4億6,500万円、この通勤手当を6カ月定期の支給に変えますと、年金で3,800万円の節約になります。
私は、1年半前、平成14年予算審査特別委員会にて現状1カ月で購入されている定期券を経費削減のため6カ月定期へと変更すべきと提案をいたしました。その当時にいただいた答弁は、事務手続が煩雑になる。異動した場合の対応をどうするか、事務的に問題が出る。23特別区統一だから、そのような答弁でございました。そしてその後、前回の決算審査特別委員会で上原議員が同じくこの定期券に関して質問をされました。そのときの答弁が、来年には前向きに検討するとのことでございました。これは、人事委員会勧告予定を見込んでの答弁だったことを予想いたしますが、まずは、通勤手当の6カ月定期購入金額への是正について改めて本区の進捗状況をお尋ねいたします。
繰り返しになりますが、今回の質問の趣旨は、健全な財政改革です。この質問を本会議でさせていただくに当たり、何人かの職員の方に定期はどのような期間のものを購入していますかと聞きましたところ、答えにくそうでしたが、1カ月定期を買っている方はほとんどいらっしゃいませんでした。多くの方が3カ月、6カ月の割引のある定期券を購入されているのが現状で、通勤手当の差額が現実に発生していると思われるわけです。健全な財政改革という意味でも納得できるものではありません。
質問いたします。
個々の職員の定期券購入の実態について、区民が納得できるよう早急に把握すべきと考えますが、いかがでしょうか。(「そうだ」との声あり)(発言する者あり)
もはや民間企業では、このような経費削減は当然のことです。私は、この質問を以前に行った直後、こんな驚く言葉を耳にいたしました。「もっと大きな数字を削減することに力を注いでくださいよ」。無論多くの職員の方々は財政の無駄遣いに熱心であることは承知しております。しかし、このような意見、感覚を持つ方もまだいらっしゃるというのも現実です。財政改革の額が小さいから問題視しないなんてことはあり得ませんし、ましてや年間3,800万円は小さい金額とすら思えません。(「そうだ」との声あり)2年半前まで民間企業に勤務していた私にとって、1カ月定期を購入し続けてきたということは到底理解できないことで、また区民のほとんどの方は、この現状を知れば、行政は税金だから節約しなくても平気と考えている。また、健全な財政改革の意識がないとおしかりを受けるのではないでしょうか。
景気回復が望めない今、企業はどこか経費削減ができる部分はないか、1円でも削減するように、どこも真剣に取り組んでいます。それは、1家庭単位でも同じことではないでしょうか。
23区の職員の給与は、特別区人事委員会が公民の給与の格差を比較し、それをもとに勧告を行い、民間に準拠した給与とされていますことは十分承知でいます。しかし、区民感覚からしたら、23特別区統一という考え方で個々の自治体独自の改革が難しいということは納得できるものではありません。事実、定期券に関しては、以前から大阪府や千葉県、または小金井市は国の制度を乗り越えて独自の見直しを行っている例もあるんです。
先日、人事院が国家公務員に対して6カ月の定期券の価格を基礎とした支給方法に変更する勧告を出した後、都や特別区人事委員会でも同様な意見を出し、国に追従するという主体のなさが明らかになりました。本区だけでは決められないことも理解はしておりますが、さきに述べましたように、国の制度を乗り越えて独自の改革をしている自治体もあるのです。国や都で規制されているものだから仕方がない、そのようなことはもう言いわけとせず、本区から声を上げることが必要なのではないでしょうか。(「そのとおり」「そうだ」との声あり)それが世論となり、制度をより健全なものに変えていく第一歩だと考えます。
お伺いいたします。
通勤手当のみではなく、今後もこのような課題が出てきたとき、区民が納得できる制度への是正について本区から声を上げていく必要があると強く感じますが、いかがでしょうか。ご所見を伺います。
通勤手当の変更は、区民の方や職員の方に負担をかけずに痛みを伴わない行政改革ですから、一日も早く手をつけていただきたいと思います。そして何より、区民の方々に不信感を与えることがないよう健全な財政改革を強く望み、前向きな答弁をお願いいたしまして、以上で私の質問を終わります。
ご清聴ありがとうございました。(拍手)
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