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平成18年 第二回定例会
お許しをいただきまして、私はさきの通告に従い、区長並びに関係部長の皆様に質問をさせていただきます。
まずは、女性の視点に立った災害対策についてお伺いをいたします。
国連や国内で、防災にジェンダーの視点を入れる必要があるという流れが男女共同参画と防災対策の双方から生まれ、さまざまな形で取り組みが行われています。政府も災害の被災状況や復興に関して、今まで公に検証されなかった女性の置かれる状況を直視し、解決すべき課題として災害対策に女性の参画を推進することが防災基本計画の修正の中に明記されました。
また、昨年男女共同参画基本計画の方向性の中間整理の中でも、新たな対応が必要な部分の一部として、防災災害復興が挙げられ、具体的に計画、避難、復興の各段階での女性の参画が特記されました。
女性の視点が、防災計画や防災関係のマニュアルづくり、避難所運営や復興支援計画の策定時に必要なことは、阪神・淡路大震災の後にボランティア団体などからも指摘をされています。
新潟県中越大地震の被災地に初めて設置された女性の視点に基づく支援プロジェクトの担当者として、内閣府男女共同参画局総務課の小宮恵理子さんが、震災発生から4日後に現地政府支援対策室に派遣され、女性の相談窓口の開設などを行い、避難所生活の中で女性の抱える問題を把握しました。結果、避難所に日中いるのはほとんどが女性、子供、高齢者なのに対し、支援する側の女性は1割程度で、男女のニーズの違いに応じられた支援が行われていないということがわかり、さきの防災基本計画の修正に生かされています。
避難生活が長く続く場合、もともと異常・非常事態なのですから、すべての避難住民が苦労されます。体験談によりますと、支援物資は高齢者や子供、障害者にも配慮したものが調達されるようになってきたと聞いてはおりますが、生理的に期間や日によって個人差の大きい女性、乳幼児を抱える母親たちにとっては、災害の不安と集団の中での気遣い、ストレスなど、非常なものがあるとのことです。
このように、災害対策には女性の視点を盛り込む動きが必須ですが、多くの自治体の防災担当者や研究者は男性が中心であり、女性にとって切実な問題が多く存在します。防災の分野は男性の仕事と思われがちですが、女性はコミュニティ防災の重要な担い手であり、多くの男性が勤めなどで地域を離れている日中に災害が起きる場合を想定すれば、女性のリーダーや調整役が欠かせません。
以上を踏まえ、質問いたします。
1、避難所における避難生活の質を高めるに当たり、本区では男女双方の視点に立った配慮がなされているかお聞かせください。
2、救援要員への女性の参画についてですが、前述のとおり中越大震災では、避難所にいるほとんどが女性だったにもかかわらず、救援要員はほぼ男性で、
女性のニーズに適した支援が行われなかったそうですが、本区としてはどのように対応するお考えなのでしょうか。
3、避難所において女性用品が足りない、トイレが男女一緒になるのが気になる。着替える場所がないなどの理由から、避難生活でのストレスや体調不良を訴える方が女性に偏っているという課題が明らかになっています。生理用品などの女性向け救援物資の備えは十分なのか、お聞かせください。
4、防災や復興について女性の意見を聞くだけではなく、女性が積極的に協議する場が必要と考えます。区の担当課の防災課には女性の職員が一人しかおりません。また、地域防災計画の内容を検討する防災会議にも、女性メンバーは48人中3人です。女性の視点に立った災害対策を講じるためには、担当課に女性職員をもっと配置をする必要があると考えますが、いかがでしょうか。
また、防災会議の女性委員の参画をもっと促すべきだと考えますが、いかがでしょうか。ご所見をお伺いいたします。
次に、少子化対策について質問をいたします。
今までも多くの少子化対策、子育て支援についての事業を本区では実施をしてきましたが、今回は父親向けの対策について質問、提言をさせていただきます。
なぜ、父親の子育て支援策が少子化対策なのかというと、それは少子化を改善するという目的のもと、具体的な中期目標として保育の拡充、子育て支援など幾つかの方策が挙げられます。そしてこれらの目標を達成するためにどのような具体策が必要なのかをさらに掘り下げて考えてみると、その一つとして、家庭生活の満足度の向上があり、それを実現する手段としては、父親の子育てへの理解度を高めることが有効であるからです。少子化を改善するためには、さまざまな角度からのアプローチが必要になりますが、その点からも、父親への子育ての啓発活動は意義のあるものだと考えます。
現在、本区では保健所などでパパママ教室やファミリー教室が開催されております。この教室では、父親も一緒におむつの替え方、沐浴の仕方、そして先輩のママやパパとの交流の場で体験談を聞く機会もあり、募集後すぐに定員オーバーとなっている本区でも人気の事業です。しかし、教室に参加されているお父さんに話を聞きますと、妻に言われて来た、妻に誘われてきたなどの回答が多く見られ、どうしても育児、子育てに関しては積極的とは感じられません。このことからも、子供を持つ男性の多くは子育てに対してスタート時点から受け身であることがわかります。
また、先週、国立社会保障・人口問題研究所が発表した全国家庭動向調査で、1歳未満の子供がいる家庭で育児のほとんどを妻任せにしているという夫が8割を超えるということが発表になりました。少子化が進む中、夫の育児参加が進んでいない実態が浮かび上がっています。また、産後のアンケートを見ると、
お母さんはパートナーにもっと協力してほしい、産後の状況を理解してほしいとの声が9割以上もございます。
このように、女性が子供を持つのに戸惑う一つの要因として、夫の非協力が挙げられてまいります。現在、多くの自治体で配布をされている父子手帳を見てみますと、赤ちゃんの沐浴の仕方やおむつの取り替え方、そして離乳食のつくり方などが掲載されておりますが、技術的な側面が中心の参考書という感じが見受けられます。
そこで海外に目を向けますと、カナダやアメリカなどで配布をされている父子手帳、それらはメンタル面を中心に実感できるような文章が書かれております。アメリカのhow to be papaや、カナダではハウズオンダットという子育て指南書などで記載されている文を幾つか紹介をいたしますと、例えばこのように書いてあります。
最初の数週間は、パートナーは赤ちゃんと自分自身の産後の回復に気持ちを集中する必要があります。お客さんが多かったり、長居をしたりするとパートナーは疲れやすいので、お客さんの相手は自分がするように引き受けてあげましょうとか、または授乳のときにはのどが乾くため、パートナーが楽になるよう1杯の水を持ってきてあげようなどと書かれています。父親がこのような知識を持ち、心構えを持っているだけで、パートナーの心の負担が軽くなり、子育ての悩みが軽減していくことは間違いないと思います。
本区での出生数は、昨年約3,500人なのに対し、パパママ教室、ファミリー教室の参加人数はおよそ1割の350人でした。誤解のないように申し上げますが、さきに申しましたように、これらの教室は好評で、募集後すぐに満員になってしまうすばらしい事業です。しかし、現在の限られた教室に参加する父親は1割。今後は、残りの9割の父親の意識をどのように向上していくかが課題であり、そのために手軽にできる事業として、メンタル面が記載された父子手帳をすべての父親に配布をすることが望ましいと言えます。
そこで質問いたします。
1、パパママ学級、ファミリー教室は大変人気のある事業であり、現在は抽選で応募者の半数しか受講できていないのが現状です。父親として意識向上を目指す区民のために、これらの教室をさらに拡充すべきだと考えますが、いかがでしょうか。
2、メンタル面を中心に実感できるような父子手帳を本区でも取り入れることを提案をいたします。カナダ、アメリカでは当たり前のようになされていることですが、調べましたところ、区内はもちろん、全国でもこのようなメンタル面を取り扱う父子手帳の取り組みはまだ行われていません。本区が先進的にこのような取り組みを行うことで、国でも父子手帳がスタンダードになることを強く願っているものです。
次に、公立保育園の民営化について質問をいたします。
全国各地で、保育園民営化の取り組みが進められ、中には行政と保護者が対立をし、大きな混乱が起きている例も見受けられます。最近では、横浜市における拙速な保育園民営化は違法であるとか、大阪府大東市における不十分な引き継ぎで混乱が生じたなど、司法の場での判断がなされています。大東市の場合は民営化は行政の裁量の範囲内であるとしていることが横浜市とは異なりますが、この二つに共通して言えることは、保護者の理解、協力が得られず、準備不足のまま民営化が行われたという点ではないかと考えます。
本区では、平成22年4月までに5園の民営化という方針が示され、この3月には該当する園の名前も発表されました。現在、該当園の保護者に対する説明会が行われていると聞いておりますが、他自治体の例なども踏まえて説明責任を果たすための努力を惜しまず、丁寧な対応をしていただくよう強く望むものです。
公立保育園の民営化については、あくまでも住民の視点に立ち、今後の区政のあるべき方向性について行政が責任を持って対応しなければならないというのは当然のことです。特に、保育サービスの質を落とさないでほしいという保護者の声は切実です。保育の質に関して本区では、公立保育園がみずからの責任で設置する保育園として役割を果たし、区の保育サービスの全体の向上を図るため、職員参画のもと、その具体的な取り組みや事業を検討するためにプロジェクトチーム、PTが設けられました。本区において、このような保育の質を高めるための取り組みがなされているところは評価するところですが、このプロジェクトのアウトプットが最大限効果的に保育のサービスの質の向上に活用されるよう望んでいるところです。
また、保育園の民営化に当たっては、保育士の質や構成バランスについても課題は見えます。現在、本区の保育園の職員の平均年齢は42歳です。年齢層別を見ると、40代が 41%と最も多く、30代が32%、50代が17%、そして20代は10%です。新規採用も行っていない今、当然ですが、4年後にはさらに平均年齢は上がってまいります。体を目いっぱい動かして、若い感覚で保育に臨む若手の保育士、そして知識と経験を積んだベテランの保育士、このように保育には異年齢のバランスも必要です。
保育の質は人、すなわち保育士そのものとも言われております。保育士の構成バランス、質などについても本区でも注視していく必要があり、また民営化該当園で現在働いている職員の方は、民営化後、どのように本区で活用していくのかなどの課題もございます。将来的にも劇的な財政状況の好転が見込めない中で、民営化の方針を柱とする行政改革を断行することは重要な政策でもあり、私は本区としても避けては通ることができないものとも認識しておりますが、今まで培った公の財産を生かし、保ち、さらにニーズの多様化適応できるよう事業を推進していただきたい立場で、以下を質問いたします。
1、3月末に5園の保育園の名前が具体的になりましたが、今後、該当園の民営化スケジュールはどのようになっているのかをお示しください。
2、保育の質を保つため結束されたプロジェクトチーム、PTはどのような計画で進められていくのか。また、どの程度開催されていくのか。そこで出た結果報告はどこにされ、まただれが判断をしていくのかお示しください。
3、現在、公立保育園の職員の平均年齢は42歳です。新規採用も行っていない今、当然ですが、平均年齢は年々上がってまいります。無論、ベテランの先生も必要ですが、やはり保育には異年齢のバランスも必要です。保育士の構成バランス、質などについて、どのように本区はお考えなのか、お示しください。
4、4年後には5園が民営化されますが、現在、この該当園で働いている職員の方は、民営化後、どのように区では活用されていくのか。現場の職員とどのような認識を共有し、進めていくお考えなのかお伺いをいたします。
以上で私の質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手)
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